DOVIZIOSO13

ドヴィジオーゾとSUOMYの軌跡を辿るお話。

2017年最終戦、バレンシア。

予選は3列目9位。9位ぐらいドヴィジオーゾにとって大したことはないと思ってしまいそうですが、PPのマルケスとは約1秒差。この短いコースで1秒差あっては勝負になりません。

良いスタートを決め、タイヤマネージメントを完璧にこなせば、表彰台が見えるかもしれない。といった状況のようでした。

スタートは良く、5位あたりで淡々と走り、ラップタイムも上位陣と同等。

しかし、前を走るロレンソを抜ききれない。ドヴィジオーゾの方が全体のタイムは良いのに、ロレンソは抜かれたら抜き返す。の繰り返し。お互いの速いセクターが違うので、なかなか噛み合いません。

ロレンソは、トップに追いつくまで引っ張ってあげたいと思っての行動だったそう。

そんな矢先、マルケスが転倒かと思うほどの動きで大きくオーバーラン。

2人はマルケスの前に出ますが、それでもロレンソは抜かせない。

これはレースですし、こんな順位では逆転など不可能なことはわかっていますが、平常心でいられなくなったのは確かだと思います。

その後、ロレンソ転倒、ドヴィジオーゾも転倒。で終戦となりました。

ピットに戻ったドヴィジオーゾはチームに温かく迎えられ、涙をこぼしていました。

昨シーズンは離脱方向で進められていたのに、一体感のあるとても良いチームになりました。

2017年、ドヴィジオーゾはランキング2位。最多勝タイの6勝。文句なしのキャリアハイの成績で終えました。

そしてこの成績により、ロレンソと約10倍もの差があったサラリーもヴィクトリーボーナスで多少埋められましたが、成績の差、サラリーの差、そしてマレーシアとバレンシアでの不可解なレース展開で、ロレンソとの溝は広がる一方になりました。

2018年はチャンピオン候補として挑むことになります。

ではまた、次回に続きます。

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