DOVIZIOSO 3

ドヴィジオーゾとSUOMYの軌跡を辿るお話。

ドヴィジオーゾとSUOMYのパートナーシップが復活した2014年。

SUOMYは、軽くて安全で空力特性と運動性能も良いレーシングヘルメット、SR-SPORTを発売しました。

この頃からヘルメットは、安全性は当然ですが、軽さよりも高速域の安定性を重視するメーカーも増えてきました。

しかし、ドヴィジオーゾとSUOMYが重視したのは安全性の次に、軽さと運動性能。モータースポーツは体を張ったスポーツです。前にも横にも体は激しく動きます。サーキットの中でストレートはほんの数秒。周回のほとんどの時間は、コーナリングやそのアプローチに体を使って費やしています。その動きを妨げないよう、有効に力を使うために、軽くコンパクトなヘルメットを重視する仕様になりました。

それは、当時曲がらない、動かないと言われていたDUCATIを操縦するために思いついた、一つの案だったのかもしれませんね。

そして第３戦のアメリカズGPで、３位表彰台を獲得します。荒れたコンディションの中、後方から見事なタイヤマネージメントで、じわじわと順位を上げる見事なレースでした。

新生DUCATIの初表彰台の瞬間は歓喜に溢れました。

第8戦のオランダGPでは2位。最後は引き離されてしまいましたが、マルケスと何度も順位を入れ替えた結果の2位は、また歓喜に溢れました。

後半戦も着実にポイントを重ねますが、優勝を果たすことができず、ランキング5位。

成績はアップしましたが、この一年はバイクが進歩したというより、バイクに慣れたという感じだったようです。

ではまた、次回に続きます。